日本語がそこそこ出来る中国人のKさんとは仕事で知り合った。
本人いわく「日本語は無茶できる」らしい。
そんなKさんが「死んだ豚がうまい店、知ってる」と言うのでその中華料理店に連れて行ってもらった。
何故Kさんがあえて「死んだ豚」と言うのかはよくわからないが、もしかするとKさんは「生きてる豚がうまい店」も知っているのかも知れない。
Kさんは店に入るなり、自分のスマホを取り出し、とあるショッピングサイトを見せてきた。
中国系企業の日本向けのショッピングサイトである。
そのローカライズをすべてKさんがやったそうなのである。
私「さすが、日本語、無茶できるKさんだね!」
褒められて、Kさんは上機嫌だ。
しかしそのサイトをよく見ると鞄の材質の欄に「偽の革」と書かれていた。
なんだよ、「偽の革」って…。
偽..false? fake..あ、fake leatherの訳語のつもりなのか、これ。
こんなの「フェイクレザー」とそのまま書くか、訳すなら「合皮」と書かないと。
私「偽のって言う言葉は、counterfeit(まがい物)というニュアンスがあるから、日本人はこう書かれると誰も買わないよ。」
Kさん「この商品、日本人、たくさん買ってます。」
そ、、そうなのか…。「偽の革」って書いてあったら、一回英語になおせば、そのときフェイクレザーだと気づくから、勘の良い人には伝わるのかも知れん…。
いや、もしかして翻訳サイトで「fake leather」を日本語になおしたらそう出てくるのかな?と思ってその場でGoogle翻訳を開く。
Google翻訳で「fake leather」って入れたら「フェイクレザー」って出てきた。
お、、おい、Kさん!
何が「日本語、無茶できる」んだよ!Kさんの翻訳より、Google翻訳のほうがよっぽどマシだよ!
まあ、こんなKさんでもその中国の会社では「日本語、無茶できる」ことになってて、商品の説明文から日本のカスタマーへのメールはすべてKさんが担当しているらしい。
私「偽の革ってなんですか?ってお客さんから聞かれないの?」
K「問い合わせ、きたことあります。死んだ牛の革でない、と返答しました。」
私「お、、おい!」
Kさんが仕事してるこのショッピングサイト、もう駄目かも知らんね…。